まず、幕開きは全員勢揃いで。
舞台にずらーっと並びますが、あまりに大人数で誰がいるのかは確認しきれない~
この人数をもれなく登場させるのかと思うと、どんな構成やねんと不安になります。
金曜日は2時間?近くオーバーしたとか。
さすがにお叱りを受けたのか、今日はほぼ時間通りで、どの部分が伸びてたのかも
よくわかりませんでした。
今回の公演で、何が素晴らしかったって、そりゃあもうみきちゃんの司会でしょう。
現役から、自分と近い年代のOG、大先輩までくまなくそつなく対応し
こんなに臨機応変にさばけるなんて、プロのアナウンサーもびっくりです。
みきちゃん…それは、私の中で最初のカリスマ男役でした。
宝塚と言えばまだ古臭いイメージが抜けきれなかった時代に、
ゆりちゃんという大スターが登場したことで、現代風味へと転換していきましたが、
その中でもみきちゃんは、従来のタブーをバサバサ破ってきた革命児でした。
ロック調でも不自然でなく(笑)ロン毛にしたり、武道館でコンサートしたり
篠山紀信で写真集出したり、やることが破格でしたが、
特にエロさが群を抜いていたのも印象的です。
とにかくリアルキザ男。そのプロさ加減が大好きでした。
写真集も買いましたし、ちょうど「エクスカリバー」が東京公演中だったこともあり
武道館も行きました。あの感動は忘れられません。
退団後、セクシー路線で迷走したときはハラハラしましたが、
踊る大捜査線で目覚めてからはちゃんと女優さんの立場を確立して
本当に良かったと思います。
踊る~で有名になってから、仕事でお会いしました。
一度どん底に落ちた人特有の優しさにあふれていて、
とにかく素敵な人で、とても感激しました。
確実に「今まで会った中で感じのいい芸能人ベスト5」に入ります。
そんなみきちゃん。
素晴らしい司会っぷりはいいのですが、あなたの男役をもう一度見たかった。
それは激しく残念でした。
現役時代を知らない人が「ただの司会が上手い人」と思ってたらすごく悔しいです。
まみちゃんがトップで、ずんちゃんが2番手の時代にヅカファンデビューした私。
1幕は、そんな私の青春ど真ん中な人たちが登場します。
まず、桂ちゃんが「仁」の主題歌で登場ーーー!
白いフワフワがいっぱいの上半身に白いパンツ。
中性的な部分を残したスタイルで、メイクも薄めですが可愛いです。
久々に透明感あふれる歌声であの名曲。
さっそく「来てよかった…」と感激しました。
次は、まとぶん。ロングヘアで普通に美人です。
あやねちゃんも出てきて銀橋で手をつなぎますが、
なんかぎこちないふれあい。女同士だからでしょうか(違)
そして、タニちゃん。
ゴールドのミニスカ&ブーツで、ショーの歌。
スイッチが入ったらしく、ものすごく男らしかったです。
歌はだいぶマシになっていました。
歌や芝居よりキザリの練習ばっかしてんじゃねえかと、
現役時代はいつも舞台を見ては笑ってました(すみません)
そろそろ順番があやしいけど、水さん。
髪型がオールバックなもりもりでセミロングなんですが
なんというか説明しがたい感じ。
昔の暴走族? カリフラワー乗せたオオカミカット?
あんまり似合ってませんが(笑)昔とイメージは変わりません。
水さんはカッコいい男役の中の男役って感じで大好きでした。
私の中で水さんは「理想の女子高の先輩」です。
女子高に通う私(現実は共学育ち)は
バレーボール部で活躍する3年のチカ先輩にひたすら憧れる、
というシチュエーションをいつも妄想していました。
さらに史上最強のドライアイス・コムちゃん。
香港公演のショーで踊ったカンカンの娘役が愛らしかったこと!
あの美を超える生徒をいまだ私は知りません。
その可愛らしさと素晴らしいダンステクニックで大人気を誇りましたが
ダミ声と歌唱力はいつまでたっても上達しませんでした。
口の開け方が独特で梅図かずおの漫画に出てくる少女のようだったので
私は「梅図歌唱法」と呼んでいました。
ちなみにみりおが出てきたとき、「踊れないコムちゃん」だと思いました。
ここまでで耳の苦痛が限界値に達してきた頃、
とうこさまキターーー!
「ひとかけらの勇気」で、大感動の嵐です。
とうこちゃんも過去の男(違)の一人なので、思い入れが違います。
特にこの曲は、当時の愛情が湧き上がる以前に
「スカーレットピンパーネル」という作品の偉大さに畏怖を覚えてしまいます。
「エリザベート」以来の衝撃をもたらした超大作。
とうこちゃんが完璧に初演の大役を果たし
霧矢大夢がそのクオリティを下げることなく続演しました。
「エリザベート」が誰でも彼でも演じられる作品(と言わせてもらう)に
成り下がってしまった今、この作品だけはまだ汚されていません。
だから中途半端に歌が得意な人に演じてほしくはない。
今、パーシーを演じることが許されるのは、北翔海莉しかいないと
断言させていただきたいのです!!!!
あまりに作品への思い入れが強いだけに、万が一、
ほかの人に当たってしまったらと思うと、本気で寝込んでしまいそうです。
頼みますよ、劇団さん!
さらにオサさまキターーー!
歌はサヨナラ公演のマルセイユ。
私の遅咲き青春時代。当時の想いがトルネードとなって感極まりました。
歌い方は多分、誰よりも変わったかもしれないのですが、それでもやっぱり蘇る。
この怒涛のように押し寄せる感情の渦、
お金を払って得られるものではないだけに(いや、払ってるけど)
生きててよかったと思うほどです。
歌の後は、全員そろって軽いトーク。
男役に戻って自己紹介、短いけど面白かったです。
娘役は全員いっぺんに、自己紹介のみ。
檀ちゃんのみ舞台メイクに近くて、ウエディングドレスみたいなの着てて
娘役代表みたいになってるのはなんで? 一番、外で成功してるから?
ほさち、かなみ、すみか、あやね、みみ、まひる、となみ、ウメ、あすか
一人だけ誰かわからない人いるなあと思ったら、まりもちゃんでした。
みんな全体的にぽっちゃりしてたのですが、
まりもちゃんはさらに太ってて、軽いショックを覚えました。
全員、「相手役さんを愛してたことでは誰にも負けません」と
同じことを言ってましたが、ダンナを2人経験した人は説得力なかったです。
蘭はなちゃん、いなくてよかったです。
再び、歌のコーナー。3人。
今も男役そのものな、わたるちゃん。
すべてにおいて、わたる流を確立した偉大な男役。
歌は王家、感動が蘇りました。
なぜこの作品が再演されないのか不思議でなりません。
れおんくんでぜひ再演してほしかった。
ねねちゃんもアムネリスが最高に似合うと思いますし
なんだったら、みっちゃんをアイーダにしてあげてもよくってよ。
懐かしいぶんちゃん。
私の中でぶんちゃんは、哀愁大賞メンヘルジェンヌでしたが
めっちゃ増量してて、複雑でした。
男役風の衣装がいかにも頑固一徹星組って感じで、それは良かった(笑)
あれ?トップになったのは雪組でしたっけ???
相手役の紺野まひるちゃんも登場して、仲良く退場。
そして、ずんちゃん、キターーー!
初めて愛した男役です。
歌い方はずいぶん変わりましたし、声もちょっと不調?な感じでしたが
「未来へ」は、まだ宝塚に夢中になって年月も浅い頃
大好きな人がトップスターになり、輝いているという、
毎日が夢の中的ズッカズカ時代の象徴な歌でしたので
またもや感動トルネード、生きててよかった再びです。
現役トップコンビの短いデュエットダンスがあります。
ものすごいちょろっと。
男役5人が、自分の組のイメージを語りながら自己紹介するところもありました。
さらに、ターコさんと一路さんが歌います。
ターコさんは、現役時代を知りません。
さぞやカッコいい男役さんだったんだろうなあ。
一路さん。
現役時代は知らないのですが、
初めて見た「エリザベート」のビデオは衝撃でした。
それから何度も何度もテープが擦り切れるほど見た上に
初めてガラコンサートをナマで見て、もう頭の中はエリザ一色。
それからずんちゃんもオサさまもトートをするという夢が実現し
人に言えないくらい、ええ、恥ずかしいほど劇場に通いましたが
ビデオを観た回数は間違いなく初代雪組が断トツだと思います。
そんな一路さんの「最後のダンス」、
まだエリザのビデオを観ていない息子が激しく感動していました。
しかしエリザのビデオを見せるのはまだためらっています。
花組公演までに慣れ親しんでおかねばとは思うのですが
間違いなく、エリザ地獄再びの日々がやってくるからです。
みっちゃんがフランツをするのですから、それもまた本望でしょうか。
最後に、「どんぶらこ」上演がありました。
おじいさん・おばあさん・村人が全員、専科さん。
特に、村人は通常公演なら研2、3あたりの下級生の役どころなのに
チャルさんとか一樹さんとかハッチさんとかがやってて
ものすごい違和感。
桃太郎に轟さん。犬にみりお、キジにちぎちゃん、猿に紅。
紅はほっぺたに真っ赤な頬紅を真ん丸に塗っていました。
鬼が島に行くと、みっちゃんが赤鬼、まなとが青鬼でジャーンと登場。
2人で歌いますが、明らかにみっちゃんの声が朗々と響きます。
後ろには、だいもん・みやるり・かちゃとか?
あと数人いましたが、よくわかりませんでした。
なんとなく戦って、最後はみんなで仲直り、みたいな。
平和な催し、って感じでした。
これで1幕終了。
自分の青春ど真ん中の人たちばかりだったし、
もうDVD買ってもいいわ!っていうくらい、気持ちは盛り上がりました。
2幕は、年配のみなさんが歌います。
古き良き時代のみなさんはさすがの貫禄で、歌劇団だなあ~って感じ。
でも、やっぱり現役時代を見ていないので、感情が揺さぶられることはなく
まあ、仕方ないでしょうか。
みきちゃんが大先輩方をたてながら、見事にさばいていました。
しかし、ツレさまの「セ・マニフィーク」には一気にテンションUP!
もはや気分はサザンオールスターズの「勝手にシンドバッド」です。
イベントでしか聞いたことがない曲なのに、
これが出たら、まさしく「待ってましたああああ」気分に。
なぜ客席は「でぃったっ!でぃったっ!」をこぶしふりあげて
一緒に歌わないのか不思議でたまらないほどです。
というわけで、2幕を見て、DVD購入はやめましたが(笑)
最後は全員そろって。
衣装がそのままの人もいれば、お色直ししてる人もいました。
2番手は完全に、みりお・ちぎ・紅・まなとで衣装が同じでした。
みっちゃんは、まっつらと奥の階段に。
こういうイベントでは、いろいろ思い知らされ、砂をかむ思いを味わいますが、
何があっても負けない、あきらめない、という思いも再確認しました。
自分の青春時代を彩ってくれたスターたちにまた会えるのはやっぱり嬉しいです。
これからも、こういったイベントがあるごとに
記憶の引き出しにしまわれたキラキラを、リアルに呼び戻してもらえる。
それはばあちゃんになっても味わえるんだろうなと思うと
あらためてヅカファンで良かったと喜びに震えます。
幸せな趣味に出会えました。
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