この作品は、ともすればおふざけ的内容が、礼真琴の無駄遣い的に言われることもあったりしました。しかし私にとっては、大大大好きな、まさにかけがえのない1作でした。
なぜなら琴ちゃんは持ち味的に、これまでもこれからもシリアスな役ばっかりするでしょう。となると、話の内容も悲恋モノになり、ルックスも影のある男になってしまう。
でも私がやっぱり好きなのは、可愛い少年のような素の琴ちゃん。そのため、ロミオもすっごく良かったですが、ルーチェはど真ん中ストライクだったのです。おまけになこちゃんとも可愛いラブコメだし、ほんと言うことありません。小柳先生、ありがとう!
オープニングからカワイイが満開
せりあがってきた琴ちゃんのルックスが100点満点。黄色い衣装のデザインが神です。子狸(違)時代のルーチェそのままの髪型も可愛くて、帽子、コート、白いブラウス、ベスト、パンツにブーツまで完璧。「待ってた、待ってたんです。こんな琴ちゃんを」と胸がいっぱいになるまもなく歌もいい。
そして下手からお姫様なこちゃん登場。可愛いっ!!!ぱっつん前髪がいつにもましてありえない可愛さです。銀橋で合流するだけで、このコンビが贔屓であることの幸せをかみしめてしまう。そして、琴ちゃんがあごで「来いよ」と合図すると、なこちゃんが両手で顔を包んでトキメくという少女漫画的展開でキュン死1回目。
みんなが出てきてお披露目を済ませた後、また琴ちゃんが登場して、なこちゃんを指クイで呼ぶ少女漫画的展開でキュン死2回目。さらにたたみかけるように、なこちゃんが琴ちゃんの鼻をツンして少女漫画的展開でキュン死3回目。オープニングだけで連続3キュン死。
ルーチェってば、自分に自信のないヘタレニートのくせに、ショー場面だけはやけに偉そうなのがツボです。
【銀橋難解ソング揺さぶりの巻】
ルーチェの銀橋ソングがめちゃカッコいいです。ものすごい難しそうなエエ歌で、絶対琴ちゃんしか歌えなさそう。そこへアンジェリークが登場し、揺さぶりをかけます。いつまでも煮え切らない彼にギリギリの攻めを繰り出すさまは、現代社会でもありそうな光景で、背筋が寒くなった妙齢の方々も少なくないのではないでしょうか。
アンジェリークの突然の告白(でも彼女にとってはいつ切り出すかさんざん悩んだ)に驚くルーチェは、無責任な回答を繰り出してしまいます。ショックを受けて絶句するアンジェリークに、「なに」と動揺するルーチェ。「なんでもない」と怒って駆けだしたアンジェリークに、あろうことか「なんだよ」とふがいない自分へのイラつきをぶつけるとか、もう、あまりの情けなさに、「なんじゃコイツはあああああああ!」と飛び蹴りをかましたいところですが、愛しい琴ちゃんが「♪君を知りたいもっと♪」とエエ声で歌いだしたら、「やだも~仕方ないわよね(はあと)」とか許しちゃうから不思議ですよね(お前だけ)。
【仮プリデート】
お婿様選びのデート課題で、仮プリのアンジェリークとペアになったルーチェ。しかし、さっそく遅刻するわ、財布を忘れるわ、過去にデートしてたことも忘れるわで、ポンコツっぷりを炸裂させてしまいます。それに対するアンジェリークの反応もいちいち可愛くてたまらない。2人が喧嘩したり、やりとりしたりする様子がとても自然で瑞々しく、本当によく似合ってるわあ。コンビとしてはもう2年くらい経ってるのに、いまだフレッシュなのがすごい。それにしてもアンジェリークのあの鳩サブレみたいなカバンが気になる。
ほかにも、ディスコで踊る2人をはじめ、王宮でルーチェが白正装で登場し、アンジェリークが「ルーチェッ!」と叫ぶ瞬間。銀橋告白からの壁ドンキス、このへんも全面的になんかヘタレっぽい性格のまま、でも最後の銀橋だけは本当に自信がついちゃったルーチェとか、見どころ満載でニヤニヤが止まらない。
この作品は、とにかくもうひたすら2人が可愛くて可愛くて、それがすべて。ストーリーとかどうでも良くて、琴ちゃんとなこちゃんの可愛さに、いちいち涙がでそうなほど感動し、感謝申し上げる、という、私の中ではそんな作品でした。大変にありがとうございました。
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