私が初めて宝塚を観たのは、高嶺ふぶきさんの「虹のナターシャ/ゴールデンデイズ」でした。ヅカ歴の長い友人(通称:姉)が「あなたは絶対、宝塚にハマる」と無理矢理引っ張って行ってくれたのですが、内心は「濃い化粧のお姉さんは怖いし、女の人相手にキャーキャー言うって変な世界やん」と引き気味でした。しかし、実際に観てみると「華やかで意外に面白いかも。主役の人はカッコいいし、女の人(花總まりさん)がフランス人形みたい」と、好印象に。「すべての組を見て、ご贔屓を見つけてからが本番なのよ」と熱弁する姉は、それからも各組公演ごとに連れて行ってくれ、私もだんだん宝塚に馴染んでいくようになりました。一緒に連れられた友人は一足先に麻路さきさんにハマり、姉は新たに和央ようかさんにハマり、着々と盛り上がっていくヅカライフ。私にもご贔屓はできるのかしら…
そしてある日観たバウ公演『FAKE LOVE』で、当時一番気になっていた姿月あさとさんが、「誰かを失うより 苦しませることがつらい 大人の恋をしよう
思いやりが乾かぬ間に It’s FAKE LOVE ♪」と、歌ったシーンで
チュドーンと恋に落ちました。
【姿月あさと時代】
一番最初にできた大好きなタカラジェンヌ。ファンクラブも縁がなかったし、スカステもない当時、何も情報はありません。それでもさっそく、宙組発足記念の香港ツアーにも参加し、同じ公演を複数回見るという、一般社会では驚くべき習慣(違)の世界に足を踏み入れ、毎日がキラキラと輝く“推し活生活”を送り始めるのでした。
すでに作品としての「エリザベート」に心酔していたため、姿月さんがトートをやると聞いた時は、本気で泣いて喜びました。ところが、妊娠していた私は公演始まってすぐ、夜中に大出血。入院かと目の前が真っ暗になりましたが、診断は「1か月の出勤停止。自宅安静」。なに!!!知り合いの生徒に空いてるチケットを融通してもらって、車ならと勝手に判断し、通いまくりました(最低やな)。
千秋楽のチケットは、当時は並ぶしかなく、購入順は抽選だったのですが、友人が見事当ててくれて、B席ですが見ることができました。サヨナラ公演「グロリアス」は私の中でも5本の指に入る名作です。
【第一期:安蘭けい時代】
私がご贔屓を探している頃、姉が「あなたが好きそうなタイプなら、この人ね」と紹介してくれたのが、とうこちゃんでした。『嵐が丘』『イカロス』『凍てついた明日』と見せられ、「ああ、確かに!さすが付き合い長いだけあるわ」と感心し、お見合い結婚(違)だけどこの人で行こうと思ったこともありました。そんな時に、姿月さんにハマってしまったのです。
そして姿月さんが退団し、再び、とうこちゃんに向き合う時がやってきました。
『花吹雪 恋吹雪』やだ、カッコいい~~~(のけぞり)
まったく勝手なもんですが、そこからは特に入れ込むことなく、やはり全組なんとなく見る生活になります。子育てのストレスから逃れるため、劇場のお子さんルームにあずけて、観劇に行ける時は行ってました。やがては電話で名前を言うだけで「あ、こんにちはー!」と認識されるほどになっていました。
【春野寿美礼時代】
オサさまに墜ちたのはいつだったのか覚えていませんが、チャーさまが突然の病に倒れ、代役を務めることになった時には、心配で即、東京に飛んでいました。
お披露目が『エリザベート』というまたもや感動の実現に、初日にはご飯が喉を通らないほど緊張(なぜ私が)。後にも先にも、春野トートが最もハードリピった作品となりました。
仕事上、会活動ができない私は、せめてものとネットで入り出の写真を買いまくり、アルバムがたまって、退団後、ちょっと困りました(笑)おかげで今後は誰を好きになっても、写真類は一切買ってはいけないと自らの戒めになっています。
あさこちゃんとのオサアサコンビが絶好調で、私のヅカ人生の中で間違いなく最高に盛り上がった青春時代でした。
【第二期:安蘭けい時代】
オサさまが退団するころ、とうこちゃんがトップに就任します。
とうこちゃんのことはずっと影ながら応援していて、なかなかトップになれない不遇さにキリキリしながら、公演もできるだけ観に行ってました。「今更私なんて…」とまるで夫子どもを置いて家を出た妻みたいな心境でいましたが(違)お披露目の初日も行って涙し、トップ時代の公演はそれなりに通って、サヨナラ公演は前楽も千秋楽もチケ流で買ってまで見てきました。「アビヤント」も私の中の5本の指に入る名作です。
【北翔海莉時代】
ここまで来てわかるのが、歌の上手い人が好きなんだということです(ここまでこんでもわかるやろ)。そんな傾向に気づくと、だいたい早い段階から、歌の上手い人に目を付け始めます。みっさまは、2004年のTCAで『心中恋の大和路』を歌った際、「いつか、この子になるかも」と確信していました。
しかし、それが花開いたのはしばらく経ってから、バウホール公演『記者と皇帝』です。センター席で双眼鏡をのぞいてたら、ちょうど黒燕尾の目線が入ってきて、チュドーンと堕ちました。みっさまはトップになるまで紆余曲折でしたが、スカステで番組持ったり、いろんな組に特出したり、結果的に楽しませていただきました。当時はネットにファンサイトがあったので、それを通じて友達もできて、仲間と楽しむ喜びも得ることができました。
【礼真琴時代】
そして、現在は礼真琴さんです。本格的にご贔屓になってからかれこれ10年目に入り、一番長くなりました。しかし、友達はゼロ。さみしいですが気楽です。いつも穴掘って、そこに愛を叫んでいます。
一番最初にハマった時の日記が出てきました。
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今日は、星組ロミジュリの初日です。朝から舞台稽古に行ってきました。
初演の梅芸で見たとき、本当に感動して大興奮しました。
しかしその後、雪・月と上演し、「やっぱいい曲ぞろいだね」っていう感想はあるけど、いい場面も多いけど、寝る場面もあるし、リピするほどではなかった…。
でも今回、星の再演を見て、「やっぱ、めちゃめちゃイイ!!!!」と思ったのです。ロミオはやっぱりれおんくんやなあ~みたいな。れおんくんは私の中では「完璧な男役」なので、毎回見るたびに、上演中は思い切り恋してしまいます。
そしてそして、歌ウマ好きの私は、案の定、礼まことにハマりました。ベンヴォーリオ「世界の王」の歌とダンスで、ガーン…なくらい撃沈して、「どうしよう、墜ちてしまう、みっさま、助けて」くらいの動揺を感じてしまいました。
しかし後半に進み、シビアな場面の連続になるにつれ、さすがの若さで感情におぼれてしまうらしく、素の若者に戻ってる様子を見て、おかげで私も素に戻りました。
れいまことくんは、少しも早く、如月蓮さんに顔芸を学ぶべきです。
そしてどうしても太ももに目が行ってしまうし、ぽちゃぽちゃの豆だぬき可愛すぎ。あと8キロ位痩せて、6~7年経って、大人に熟したら間違いなくマイご贔屓になると思われます(上から連発すな)
むちゃくちゃ言ってますね。如月蓮さんに顔芸を学ぶってどういう意味なんでしょうか。
いろいろ謎ですが、歌とダンスと演技は早くから完成されてるのに、外見のあまりのギャル的子どもっぽさとのギャップで、かなり長いこと、ときめくのが難しかったです。むしろときめいたら児童福祉法違反やろと思ってました。なのに今、あんなんなっちゃって(どんなん)戸惑いを隠せません。
まもなく退団の時が近づいてきました。私も数多くのご贔屓を見送ってきましたが、おそらく礼さんが最後になると思います。
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